椎間板は597kgまでの圧力に耐えられますが、なぜ飛び出してしまうのでしょうか?






ヘルニア

椎間板の損傷は骨のズレから始まります。

ヘルニアの始まりは、何年も前から準備されていると考えられます。

というのは

骨と椎間板の強度は、ストレス(例:圧、牽引、屈曲)によって(椎骨[骨自体に]は448kgですが、)

椎間板は597kgまで持ちこたえることが出来るからです。

ヘルニアの前に、骨が割れるのが、理屈です。実際はそうではないのです。

椎間板ヘルニアが発症したその瞬間に、597kgの負荷をかけてはいないはずです。

ちょっとしたはずみ、荷物を持ち上げたり、ゴルフバックを車のトランクから出したり、で発症していると思います。

椎間板は、前屈や後屈など、そのときの姿勢によってさまざまな方向へ突出しています。

ヘルニアになった時、どうして髄核が飛び出すのでしょうか?

せきをしても飛び出しますし、鼻をかいでも飛び出します。

椎間板は後方側方へ突びだす傾向がありますが、これは椎間板の構造によるものではなく、靭帯支持の限界によるものと考えられています。

ヘルニアへの道のりは、椎間板自体が時間をかけて変化していきます。そして椎間板の退行性変性となり、最終的にショックを吸収する力を低下させ、椎体の外端への圧力が余分に加わることになり、椎体そのものを傷めることになってしまいます。

椎間板ヘルニアになると

尿が出なくなり(排尿困難)

つま先の背屈が出来なくなり

ふくらはぎをたたくと痺れが伝わってきて

咳をして痛みが出ます。

ヘルニアでは輪状靭帯が傷がついたり壊れてしまい、中心にある髄核が飛び出します。輪状靭帯の80%は水分でできています。

ヘルニアの発生部位

椎間板ヘルニアは腰椎5番(L5)~仙骨1番(S1)間が最も発生しやすく、この場合は足の後ろのほうに痛みが出ます。

続いて腰椎4番(L4)~腰椎5番(L5)間が発生しやすいようです。

腰椎4番(L4)に起こると足の側方に痛みが出ます。

腰椎3番(L3)に発生すると足の前方に痛みがでます。

神経にヘルニアが触れたとき、運動神経がやられた場合(足の背屈困難)はカイロプラクティックでの改善は難しくなります。

椎間板ヘルニアを治療する前には、問診、姿勢分析、整形外科検査、神経学的検査などを慎重に行い、脱出部位を特定する必要があります。

椎間板の突出方向

左側 右側

左側方ヘルニア
右側方ヘルニア
左側方前方ヘルニア
左側方後方ヘルニア

右側方ヘルニア
左側方ヘルニア
右側方前方ヘルニア
右側方後方ヘルニア

アンタルテイックポジション(ヘルニア姿勢)

一番楽な方向の逆に髄核はずれています。

椎間板ヘルニアの治療は、髄核の位置を把握して突出した部分を一時的にさらに広げるようにアジャストを行い、椎間板内陰圧を利用して髄核を中心に戻します。

椎体辺縁分離(アボローションフラクチャー)

椎間板内の圧力が増すと、椎体の前方へ髄核が逃げて椎体辺縁分離となります。 水平の姿勢では、水分が椎間板の中に入ってきます。(昼寝は椎間板の休養補給になるのです)そのために横になって寝ることは椎間板にとって必要なことでもあります。朝は夕方よりも身長が高くなり2cmくらいの変化がある人もいます。

年をとると椎間板の吸収力が低下するために水分量が減ってきます。このことは柔軟性と、身長の損失を意味します。 年を取っていくと髄核は傷んでゆくのです。赤ちゃんの時は柔軟なのですが、年齢とともに徐々に固くなっていきます。

髄核は年をとるにつれて、水分がなくなり繊維質に変わってゆく。

20歳代前半までに、椎間板への血液供給はだんだんと少なくなってきます。30歳代になるとほとんどの血液供給は無くなってしまい、浸透圧(オズモーシス)によってのみ養分は椎間板へ運ばれます。

つまり、血液供給が豊富なときよりも年齢が上になるほど修理するためには時間が必要になります。このことは他の方法により椎間板への養分供給を行わなければならないことを意味しています。

これらの椎間板への栄養補給の低下は、椎間板の退化の原因となりえます。養分を運ぶためには骨の可動性をつければよいのです。可動性をつけることによって栄養は運ばれます。

多くの臨床経験から、矯正時間帯は、急性の椎間板損傷は夕方に矯正を行い、慢性の椎間板ヘルニアの場合は朝一番に矯正を行うとよいと言われています。