慢性の痛みに対応する整体
関節の痛みは、進行していくと、炎症、関節の動きの異常・制限、関節の変形・破壊にたどりつく恐れがあります。関節の動きがぎごちなくなったり、関節の動く範囲が制限されるようになったら、ただちに整形外科を受診してください。
診断結果が「異常なし」であれば、未病ということになりますので、私達が行う整体やカイロプラクティックが助けになるかもしれません。
人間の体の関節は、複雑な精密機械に似ています。腕が思うように挙がらないときには、ひじや肋間、大胸筋、腰椎下部に障害があったり、また立ち上がりにくいときには骨盤や股関節、下部腰椎に原因があるなど、素人がその原因を判断することは難しく、第3者の視点から検査をしてもらう必要があります。
私は、スキルと引き出し(対応できる症状)が豊富です。お気軽に症状をお伝え下さい。
関節痛の原因
関節が痛む原因の多くは、長い間動かしているとすり減ったり、ずれるなどして周囲の神経を刺激するために、痛みを感じるようになります。
関節をつくっている骨の表面は、厚さが3~5mmの関節軟骨でおおわれ、骨と骨が直接摩擦しないような仕組みになっています。関節軟骨は、関節の動きをスムーズにするとともに、足や体に伝わるショックをやわらげる働きをしています。軟骨には神経も血管もないので、関節軟骨が痛む感覚はありません。
初期の段階では、軟骨の損傷が進行して周囲に炎症をおこしたりすると、敏感な人は「なんだがおかしいな」という痛みではない感覚(違和感)を感じるかもしれません。
血管がない関節軟骨は、関節包の滑膜から分泌される関節液によって栄養分をとっています。しかし、年をとるにしたがって、軟骨の水分が減少し軟骨細胞の代謝が衰え、軟骨の表面がザラザラになります。
そして関節を動かすたびに、ザラザラになった軟骨がこすれるので、表面が削りとられたり、はがれてしまいます。ひどい場合は、軟骨が消耗し内側の骨があらわれることもあります。
軟骨がすり減ると、関節の動きはぎごちなくなります。そして体に加わるショックや加重の衝撃が吸収されなくなるので、衝撃が関節を支えている靭帯や筋肉の腱、関節を包んでいる関節包に伝わり、それらが損傷して関節が痛むようになります。
これらは、名古屋の整形外科医で関節手術の権威と言われる医者の著書を読んで学びました。この知識を土台にして、カイロプラクティックの関節の知識を融合し、回復の希望が持てる施術を見つけています。
また、関節痛は、ケガなどの外傷や過激なスポーツによる関節の酷使によっても起こるので、若い人にもよくみられます。
これらの関節に障害を起こす原因として、次のことがあげられます。
①老化(関節軟骨の摩耗、変形)
主に加齢による老化が原因と考えられ、その場合、負担を少なくし長く使えるように運動や生活の工夫が必要です。○脚も、ひざの関節に負担がかかるので関節軟骨の摩耗を早めます。 変形性膝関節症、変形性股関節症、変形性脊椎症、肩関節周囲炎(四十肩、五十肩)など
②関節の炎症
細菌の感染や自己免疫、尿酸値の上昇などによる。 化膿性関節炎、肩関節周囲炎、慢性関節リウマチ、痛風など
③打撲・捻挫
転んだり、関節をひねったり、強打することで強い衝撃が関節に加わり、障害があらわれるものです。 捻挫、半月板損傷、靫帯損傷、脱臼、骨折など 医師の診断をうけ、接骨院や整骨院で治療してもらいます。
④スポーツ障害
スポーツで特定の関節を酷使するために起こる関節の障害です。 野球ひじ、野球肩、テニスひじなどです。検査により背骨のずれが原因となる屈筋、伸筋のアンバランスがある場合は、整体やカイロプラクティックが適応します。
⑤骨粗鬆症
骨粗鬆症が直接、関節の病気につながるのではありません。骨粗鬆症によって関節の周囲の骨がつぶれるなどの症状が起き、その影響で関節に障害があらわれます。 頚椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニア、脊推すべり症など
⑥先天的なもの
生まれつき、関節の構造や機能などに欠陥があることにより起こる疾患です。 脊椎分離症、形態異常など 関節の変形 軟骨がすり減ったり、関節の炎症が長くつづくと関節に障害があらわれ、変形することがあります。
関節は、一度変形すると元に戻らないので、動きがぎごちなくなったり、動かすとゴリゴリしたり、動く範囲が狭くなったと感じたら、早急に治療を始めることが必要です。 関節の靭帯や関節包が伸びたり、ずれたりすると、関節を引っぱっている筋肉の力によって関節が曲がることがあります。
一般に、関節を曲げる屈筋の力のほうが強いので、関節が曲がってしまう屈曲変形があらわれます。 関節が曲がったまま伸びなくなると、その関節を動かす筋肉が伸びた途中で固定されてしまうために、やがて筋肉がそれ以上伸びなくなります。これを筋肉の拘縮といいます。
体の部位によって、次のような変形が起こります。
関節の変形
① 指、手、ひじ、肩の変形
指や手の関節が変形を起こすと、ふくらんでだ円形になったり、関節が固まったりします。 ひじでは、曲げたり伸ばしたりする動作がやりにくくなってきます。 肩は、背中に手が回らなくなり、やがて腕が上がらなくなります。
② 足の指、足、ひざ、股の変形
小さな靴をはきつづけると足の親指がつけ根から変形する外反母趾になります。また、足の裏が扁平になって、歩きにくくなります。 ひざに起こると、ひざがまっすぐにならなくなり、○脚になります。 股関節では、股を十分に開けなくなり、歩くとおしりを後ろに突き出したような姿勢になります。
③ 背骨の変形
腰椎が変形すると椎間板が圧迫され、腰痛が起きたり、椎骨かずれる腰椎すべり症になります。 首の骨(類推)が変形すると、首や後頭部が痛んだり、手がしびれるようになります。
痛み
痛みは、生命をおびやかす危険からわが身を守ることを第一の目的として動物にそなわっている感覚です。熱いものにふれると瞬間的に手を引っ込める(後天的学習反射)、太陽に当たって日焼けをしすぎると皮膚がヒリヒリ痛む、打撲を受けて骨折したり、はれると、痛んでその場所を知らせる、など、痛みは外界の危険から生命を守ります。
また、体内の臓器や筋肉、骨格などに異常があらわれると、痛みの信号を大脳に送って知らせます。痛みは大脳で感じる感覚なので、生きている人の脳を取り出して調べるわけにはきません。また、大脳の神経細胞がどのような反応を起こすと痛みを感じるのか、というメカニズムもまだ解明されていません。
速い伝達経路と ゆっくりした伝達経路
医学の研究で、痛みの伝達経路には速く伝わる経路と、ゆっくりと伝わる経路があることがわかってきました。 危険が迫ったときに、瞬時に反応するのが遠い伝達経路で、電気信号が脊髄を通る知覚神経を伝わって情報を大脳に伝送します。
慢性の痛みなど、すばやく対応する必要のない痛みは、患部の細胞から発痛物質(ブラジキニン、蛋白質分解酵素、セロトニン、ヒスタミン、カリウムイオン、酸、アセチルコリン等)や神経伝達物質が血液中に放出されて神経を伝わり大脳に運ばれ、直接大脳に働きかけます。
医学的には、医学部で学ぶ標準生理学では、痛みは筋肉の硬さから生じる、と定義されています。ゆっくり伝達される痛みの研究は始まったばかりで、まだ、わからないことがたくさんあるようです。今後、痛みのメカニズムが明らかになると、多くの慢性疾患の治療が変わる、と考えられ、骨や筋肉、関節などの運動器の病気を治す整形外科の治療も、例外ではないと言う医師もいます。
関節痛はだれにも訪れる
中高年になると、「肩が痛くて腕が上がらない」「ひざが痛くて歩けない」「腰が痛くて動けない」など、関節の慢性的な痛みに悩まされるようになります。 これは、年をとると顔にしわができたり、髪が白くなるのと同じ、人間の老化現象のひとつです・・・と言われますが、私は疑っています。その理由は、調整で痛みが消えたり、動ける範囲が広がったりするからです。
整形外科の外来を訪れる人の半数以上が、ひざ、腰、肩の痛みを訴えます。関節痛の中で、いちばん多いのは腰の痛みで全体の25%、次が膝痛で18%、肩の痛みが10%の順ですから、腰とひざ、肩の痛みは、3大関節痛といえます。そのあとに首、足、手、股関節、ひじなどの関節痛がつづきます。
また、日常生活で関節痛を感じている人になると、腰は約90%、ひざは約80%となり、日本人のほとんどが関節に痛みを感じていることになります。 スポーツが原因で起こる疾患を、スポーツ障害といいます。
そのほか、関節の病気にはリウマチ、骨折、脱臼、健輔炎、骨腫瘍、ヘルニアなどがあります。 関節の痛みの種類 関節の場所と原因により、さまざまです。治療を受けるときに、どのような痛みであるかを医師に的確に話すと、診断のときに大いに役立つと思います。
①自発痛
関節を動かさないのに感じる痛みをいいます。原因は、関節の炎症が長くつづき、関節を包んでいる関節包の内側の滑膜がはれて関節液の分泌が増えています。関節をさわると熱を持ち、はれています。
②圧迫痛
炎症を起こしている関節を押すと感じる痛みです。
③寒冷痛
寒くなったり、冷えてくると痛くなります。
④運動痛
関節を動かしたときに出る痛みです。特徴は、関節を少し曲げていると痛みがやわらぎます。
⑤荷重痛
関節軟骨がすり減ったために、体重が関節にかかったときに骨どうしがこすれて起こる痛みです。したがって、体重がかかっていないと痛みません。膝関節や股関節、足関節にあらわれます。
⑥阻血痛
関節の周囲の血管が狭くなったり詰まって、血流が悪くなり、酸素が不足して起こる強い痛みです。
⑦心因痛
関節に疾患や損傷がないのに感じる痛みです。精神的なストレスなどが原因と考えられています。
可動関節は、骨の端が凸面になった関節頭と、骨の端が凹面になった関節窩が接して組み合わさることで構成されています。 関節頭と関節窩の骨の表面は、やわらかくて弾力性のある軟骨層でおおわれ、関節全体は関節包という強靫な膜で包まれています。
関節の骨は、靭帯によって結びつけられ、また、靭帯は関節の周囲をとり巻いて関節の動きを安定させています。 関節を動かす筋肉は、腱によって関節の骨に付着しています。関節は、関節を曲げる屈筋と、関節を伸ばす伸筋の働きで運動をします。
関節軟骨は、表面が傷むと軟骨細胞が修復するので長い問使えますが、年をとって摩耗がはげしくなると、痛みがあらわれるようになります。
関節包の中は、関節包の内膜(滑膜)から分泌される関節液で満たされています。 関節液は、関節の潤滑油の役目を果たすとともに、関節軟骨に栄養を送っています。
関節にガンはあるのか
医師によると、ガンは、細胞の遺伝子が有害な化学物質やストレスなどによって突然変異を起こし(ガン細胞になる)、無限に細胞分裂を繰り返して増殖する病気と言われています。遺伝子には、わたしたちの体の細胞組織を椙汲する情報が記録されていますが、細胞がガン化することで、これらの情報が失われるために、ガンになると生命を維持できなくなり命を落とすことがあります。
骨や軟骨、靭帯は、血管や脂肪細胞とともに結合組織という体を構成する細胞であるので、さまざまな要因で遺伝子に異常があらわれると、ガンになることがあるようです。
これらの結合組織が、ガンになったものを肉腫(悪性の腫瘍)といいます。肉腫は、ガン全体の1%に満たない病気ですが、結合組織の中では骨と軟骨がガンになりやすく、ガンになったものを骨肉腫、軟骨肉腫といい、肩や骨盤、大腿骨にあらわれやすい病気のようです。
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